8月29日 残暑の底で、糀が動く|和歌山の発酵会席
八月の終わり。有田川町の昼は、まだ夏の顔をしている。
けれど日が落ちたあとの風に、ほんの少し、秋の匂いが混じるようになった。
糀が先に、秋を知らせる

厨房で先に季節を知るのは、糀だ。
気温が一度下がるだけで、発酵の進み方が変わる。甘さの出る速さが変わる。
温度計より先に、糀のほうが秋を教えてくれる。
発酵会席という言葉はまだ耳慣れないかもしれません。
献立の一品ごとに、糀・甘酒・醤油といった発酵の仕事を通す会席のことです。
湯浅から続く一滴 ― 紀州発酵ガストロノミーとは
当店の料理は、紀州・湯浅の醤油文化の延長線上にあります。
醤油発祥の地に生まれた発酵の思想を、会席という形に置き直す。
それが「紀州発酵ガストロノミー」と呼んでいるものの正体で、
フレンチでもイタリアンでも、従来の会席でもありません。
和歌山で発酵レストランを探しておられる方に、まずここを訪ねていただきたい。
派手な技法はいりません。素材を、素材そのものより旨くする。発酵にはその力があります。
仕込みは、ご予約の瞬間から
当店は全席完全予約制です。
制度としてそうしているのではなく、一件ごとに仕立てるために、そうしています。
ご予約をいただいた瞬間から、その日の仕込みが始まる。
何名様か、どんな時間か、どなたが主役か。
それが決まって初めて、出汁の引き方も、造りの仕立ても決まっていく。
だから当日ふらりと、というわけにいきません。
そのぶん、席についてから最後の甘味まで、その一席のためだけの料理が並びます。
秋の入り口に、有田川町で家族の会食を

顔合わせ、記念日、長寿のお祝い、家族の節目。
迷われたときは、7,700円の会席を目安にご覧ください。
魚は五種以上、平造り・薄造り・炙りの三仕立てで一皿に。黒毛和牛の赤身も添えて、全九品。
秋は、人が集まる季節です。
暑さが引いて、遠方の家族が動きやすくなる。
その一日を、静かな座敷で預からせていただければと思います。
店舗情報・アクセス(和歌山県有田郡有田川町)
糀dining39シトラス
〒643-0034 和歌山県有田郡有田川町小島215-5
昼 11:30–14:00(L.O.13:30)/夜 18:00–22:00(L.O.21:30)/水曜定休
TEL 0737-52-3939(受付 11:00–22:00)
全席完全予約制/駐車場20台(店前5・裏15)
有田ICより約5分。目印は西岡病院の北隣、JR高架下の一軒家。





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