8月2日 甘味に、蜜柑の蜂蜜をかける
甘味が、桃から無花果になりました。
八月に入って、最初に変わったのがここです。

季節は、最後の一皿に出る
献立の甘味は、いちばん最後に出ます。
ですから季節が変わったことを、最後に知らせる皿でもあります。
桃が終わって、無花果が来る。
紀州の、この時期の順番です。
実ではなく、花のほうの甘み
三色団子と無花果に、蜜柑の蜂蜜をかけています。
この店の名には、シトラスとあります。
柑橘は、実を使います。搾って、皮を使って、糀に合わせて。
けれど蜂蜜は、実ではありません。
花のころに、蜂が集めたものです。
同じ木から、二つの甘みが出る。
実がなる前の時間が、こうして皿に戻ってきます。
紀州のもの
無花果は、紀州のもの。
蜂蜜は、隣の有田市の養蜂家のものです。
蜜柑の花が咲くころに、蜂がまわる。
その蜜が、こうして夏の皿に落ちてきます。
柑橘の実は、この板場で使います。
花のほうは、隣町の誰かが集めている。
同じ土地の同じ木から、二人の手で、別々の甘みが出る。
遠くから運ぶほど、季節は曖昧になります。
近くのものを使うと、その日が皿に出ます。
甘味がひとつ変わっただけのことですが、
八月に入ったことは、この皿がいちばん正確に伝えます。
糀dining39シトラス
和歌山県有田川町小島215-5/0737-52-3939
昼11:30-14:00/夜18:00-22:00(水曜定休)



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