8月1日 献立にひとつ、何も足さない皿を置く
- Hirofumi Sonoda

- 12 分前
- 読了時間: 2分
昨日の献立を、見返していました。
先付から甘味まで、ほとんどの皿に糀が入っています。
ひとつだけ、何も足さない
醤油糀、ポン酢糀、発酵バター。
この店の皿は、たいてい何かが醸されています。
けれど焼き物には、塩しか使いません。
足赤海老と、あじ。塩をあてて、焼く。それだけです。
続くと、分からなくなる
旨味の濃いものが続くと、舌はそれを覚えてしまいます。
覚えてしまうと、次の一皿の輪郭がぼやけます。
だから、途中に何も足さない皿を置きます。
そこで舌がいちど戻る。戻ってから、次の皿に会う。
引いた場所があるから、足した場所が効く。
献立を組むというのは、足すことよりも、どこを空けるかを決めることです。
海老の甘みも、あじの脂も、もともと魚が持っていたものです。
塩と火は、それを隠さないためだけにあります。

空いている場所も、仕事のうち
うお塩が乾き上がるまで三日かかることを、昨日書きました。
並べて、置いて、見ているだけの三日です。
献立の中の空きも、あの三日も、板場では同じように数えます。
何も起きていないように見える場所が、いちばん効いている。
そういう皿が一つあるだけで、献立はまっすぐ通ります。
糀dining39シトラス
和歌山県有田川町小島215-5/0737-52-3939
昼11:30-14:00/夜18:00-22:00(水曜定休)




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