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8月9日 紅いのは、果実ではない

8月9日
読了時間: 2分

更新日:8月17日

昼の膳の、いちばん最後にお出しするものです。パンナコッタに、桃を一切れ。


最後のものを、先に作る


冷たいものは、ご注文をいただいてからでは間に合いません。冷える時間が要ります。


だから、先に作っておきます。最後に出るものが、いちばん先にできあがっている。台所ではよくあることです。

硝子の器のパンナコッタに、ビーツと蜜柑蜂蜜の紅いソースを絡めた桃。有田川町の和食店・糀dining39シトラス

紅いのは、果実ではない


桃の紅ではありません。ビーツです。


土の中のものを煮て、蜜柑の蜂蜜と合わせ、桃に絡めています。


甘みは花から、紅は土から来ています。それが皿の上で一つになって、果実の色をした顔で座っている。


白い面には、一度しか引けない


固まった白い面に、その紅を一筋。


置いた瞬間から、境目がにじみはじめます。引き直しはできません。白いところへ戻すことも、できません。


醤油を落とした皿なら拭えます。これは拭えない。だから、置く前にどこへ置くかを決めておきます。


箸を置かれるころに


いくつも並べて、そのまま待たせます。


火にかけたものは、待たせるほど落ちていきます。これは逆で、待つあいだに落ち着きます。同じ「待つ」でも、向きが違います。


お客様が箸を置かれるころ、これを運びます。


いちばん先にできていたものが、その日のいちばん最後に、席へ出ていきます。






糀dining39シトラス

和歌山県有田川町小島215-5

0737-52-3939

昼11:30-14:00/夜18:00-22:00(水曜定休)

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